2010年12月27日月曜日

(旧版)講和交渉

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秀吉が提示した講和条件
1.明の皇女を迎えて天皇の后妃とする。
2.勘合貿易を復活させる。
3.日明両国の大臣が互いに誓詞を交換する。
4.朝鮮の北部4道と国都を返還する。
5.朝鮮の王子1人と大臣1人を日本の人質とする。
6.加藤清正が生け捕りにした朝鮮2王子を返還する。
7.朝鮮の大臣は日本に対して累世違却なき誓詞を書く。


明が提示した講和条件
1.日本軍は朝鮮から一兵も残さず撤兵すること。
2.豊臣秀吉を日本国王に冊封する。
3.朝貢は認めない。
  1. 交渉担当者(日本側;石田三成・小西行長等)(明側;沈惟敬等)日明の講和条件が折り合いそうもないため、欺瞞工作を用いて和平成立を目指す。
  2. 沈惟敬等、秀吉の「関白降表」を偽作、明に秀吉提示条件は伝えられず → 明、使者派遣。(正使李宗城・副使楊方亨) → 釜山まで達した正使李宗城は真相を知り逃亡。 → 副使楊方亨を正使に、沈惟敬を副使に仕立てる。
  3. 秀吉、来日した明使を1596年9月1日引見 → 明側提示条件に基づく詔勅文を聞いた秀吉は激怒し再征を決する。
  4. 沈惟敬等、交渉決裂を取り繕うため、秀吉の「謝恩表」を偽作 → 露見し沈惟敬は処刑される。
この間、石田・小西等の欺瞞工作を用いた講和交渉とは別に加藤清正は独自に朝鮮側と交渉を行っている。ここでは秀吉の示した条件を提示し、その受け入れを迫っている。この清正の行為を石田・小西は講和交渉を妨害するものと見做し秀吉に讒言する。そのため清正は帰国を命じられ蟄居させられる。この経緯により両者の関係を険悪なものとなった。
なお、講和交渉は日明間で行われ、朝鮮は交渉から排除されている。朝鮮にとり不利な条件を含む秀吉の提示七条件を知っていた朝鮮は、これら不利な条件に基づく和平の成立を恐れ、強行に反対した。 講和交渉期間の布陣
  • 西生浦 加藤清正
  • 林浪浦 毛利吉成・松浦鎮信
  • 機張 黒田長政
  • 釜山浦 毛利元康
  • 金海 鍋島直茂
  • 加徳島 小早川秀包・立花統虎
  • 安骨浦 九鬼嘉隆・脇坂安治
  • 熊川浦 小西行長・宗義智
  • 巨済島 島津義弘・福島正則
兵力合計43000人